負け犬の遠吠え

情けなくてもかっこ悪くてもこれが私 

#詩

夏至

長い1日が始まる 家中の窓を開け放ち、 布団を干す シーツ、タオルケットを干す スニーカーを洗って干す 風をまとって シーツが呼吸をしているみたいだ 冬にあんなに欲していた太陽の光が 刺すように強くてイタイ カランと氷が溶ける音 青梅のジュースで休憩…

10年

無理やり心に鍵をかけ 必死に忘れようと 忘れたいと もがいて あがいて 苦しんで がんじがらめになった思い 10年という歳月の中で 少しずつ少しずつ ほどけて 心が軽くなっていた 忘れなくてもいいんだね ふっと春の匂いがした

窓を開けて

淀んだ空気が 開け放った窓から出ていく シーツとタオルケットと枕カバーを 洗濯して 自分もシャワーを浴びた 掃除機をかけて 拭き掃除をする 気持ちが落ちると何も出来なくなる 無理やりにでも、整然とした空間にするんだ 洗濯が終わって シーツを干す 風に…

雨の日が、好きなわけ

昼から雨が降り出すと 予報では言っていたけれど、 5時と共にようやくポツポツ降ってきた。 雨の日が好きなわけ。 いろんな雑音が雨音にかわるから 例えば、うちの前。 3年前からずっと道路工事をしている。 未だに完成の見通しが立たない。 道路工事の重機…

さらさら揺れる木の下で

さらさら揺れる木の下で 葉っぱのおしゃべり聴いてたら 自分の悩みなんて どうでもよく思えた さらさら さらさら ゆらゆら ゆらゆら 吹き抜ける夏風が 心地いいなぁ

咳をしても一人

尾崎放哉 みたいに 最後は一人で 逝くのかな。 仕方ないか。

流れ

滝を眺めていたら 無性に泣きたくなって 車に戻って 声をあげて 泣いた 大好きでたまらなかった あの人を思い出して 夏の匂いが そこまで来ている

満月

ニセアカシアの むせるような甘い香り 暗闇を 明るく照らし出す月 満月か… カエルの声がこだまする 夏の気配を感じる 心はおだやかだ 何にもない 何にもいらない

これから先の未来

テレビでは毎日毎日 同じように どのチャンネルも 新型コロナウイルスのことばかり あれれ 今までどうやって生きてきたかな これまでの自分がなんだか思い出せない でもコロナウイルスは 誰にも平等 誰にも感染するリスクはある これから先の未来なんて 考え…

取り残された小さな男の子

口から与える栄養は 間違いなく足りていて 気がついたら どんどん大きくなってしまった 外見的には立派になって でも、足りない栄養があった 心の栄養をあげられないままに 取り残された小さな男の子 受け流せず 揺らぐ 崩れやすく もろい ずっと怒ってばか…

昼の静けさ

風もない 梅雨入りした6月の午後 ねっとりとまとわりつく空気 寒いのか 暑いのか わからない 時計の秒針の音に気をとられる 何にも考えていない 無責任な時間を ただぼんやりと過ごしている 不思議と 焦る気持ちはうまれない け せら せら かぁ

夏のにおい

すこぉし 湿気を帯びた そんな空気感 始まる前の わくわくした気持ち 夏のにおい 色褪せてしまった 遠い日の記憶

藤棚の下で

藤棚の下で ぼーとしている 蜂がブンブン飛び交って 強い香りに 目眩がする 突然の強いかぜに はらはらと 花が散る 一人で風に吹かれて ぼーとしている 空は青くて からりとしたいい天気だ

嫌われる人生

自業自得だと分かっている 信頼されていないことも 自分のことを嫌いなやつは やっぱり嫌われ者なのだ 仕方ないって強がってみても 本心は 寂しくて 悔しい でもさ、そうやってしか 生きてゆけない 愚痴ったり ひねくれたり 人のせいにしたり 自分自身に責任…

寂しさ

だれもいない さびしい めずらしいゆきぐにのせいてんのひに まどのそとをまぶしくみつめる さびしい みたされないのは じぶんのこころがまずしいから あいがないから じぶんにはなにもない

白い世界

鉛色の空から 真っ白な雪が止めどなく降り続く あっという間に 白い世界 さまざまな物の 色を消して 白になる

眠いから

眠いから 頭をなでて と、メールした 優しく優しく なでてくれた 甘えたいのかも なぁ 旦那の存在は 本当に 自分にとって 生命線だ

情けは人の為ならず

人にしてほしいことは 人にしてあげなさい

こころから  谷川俊太郎

洗濯物

最近、めっきり秋めいて 空が高くて なんだか切ない シーツ、タオルケット、布団 干せるだけ干す 気持ちがいいなぁ 鬱が酷かった頃、 洗濯物を干していて 無性に虚しくなった 乾いた洗濯物を畳んでいて 号泣した。。 わけもわからず ずっとこの先もあたしは…

おのれのヘドロ   谷川俊太郎

ヤバイ… ヘドロ溜まるばっかり

絶望

絶望 谷川俊太郎 絶望していると君は言う 絶望が終点ではないと 君のいのちは知っているから 絶望とは 裸の生の現実に傷つくこと 世界が錯綜する 欲望の網の目に 囚われていると納得すること 絶望からしか 本当の現実は見えない 本当の希望は生まれない 君は…

出口

出口 谷川俊太郎 自分で作った迷路に迷って 出口を探してうろうろしてる。 上を見れば まだお天道様がいるのに 下を掘れば まだ水も湧くのに 前ばかりをみて歩いていくから どっちにむかってるのか いつか それさえ分からなくなって 心は迷子 いっそ 出口は…

心よ

心よ 谷川俊太郎 心よ 一瞬もじっとしていない心よ どうすればおまえを 言葉でつかまえられるのか 滴り 流れ 淀み 渦巻く 水の比喩も 照り 曇り 閃き かげる 光の比喩も おまえを標本のように 留めてしまう 音楽ですら まどろこしい変幻自在 心は 私の私有で…

うつろとからっぽ

うつろとからっぽ 心がうつろなとき 心の中は空き家です 埃だらけクモの巣だらけ 捨てられた包丁が錆び付いている 心がからっぽなとき 心の中は草原です 抜けるような青空の下 はるはると地平線まで見渡せて うつろとからっぽ 似ているようで違います 心とい…

ちっぽけな世界

秋めいた高い空に いわし雲 風もカラリ ボクの世界は これだけ ちっぽけで たった これだけの世界

夜の自転車

うちの前の道路工事 お盆休みかなぁ 毎日、朝と晩 自転車でちょい乗り 朝は、爽やかな空気の中を 眠気覚ましと 足のリハビリを兼ねて 朝陽が上るのを見ながら ギコギコこいで 夜は、風呂上がり 体の熱を冷ますためと 夏の匂いが好きだから ギコギコこいで 今…

あお

若葉 萌えぎ 川 青く たおやかに 流れて行く

綿毛

何年ぶりに乗っただろう… ガタンガタンと揺られて 各駅停車 あたたな光を浴びながら ゆっくりと走る田舎の電車 いつも時間に追われて 車の移動 何処に行くにも 車 常に自分で運転 慌ただしく急かされて 気持ちは常にいきりたっていた 何個目の駅から 大きな…

遠くに響く

夢うつつ 遠くから お囃子の音色 笛 太鼓 鈴 鐘 ああ 今日はお盆なんだなぁ 薬のせいでふわふわしてる ご先祖さまを お迎えしているのか ああ意識が遠のく