何年ぶりに乗っただろう…
ガタンガタンと揺られて
各駅停車
あたたな光を浴びながら
ゆっくりと走る田舎の電車
いつも時間に追われて
車の移動
何処に行くにも 車
常に自分で運転
慌ただしく急かされて
気持ちは常にいきりたっていた
何個目の駅から
大きな荷物を持った若者が乗り込んできた
一緒に何かが
ふわり ふわりと車内に舞い込んだ
蚊か? とよく見ると
ふわふわの綿毛
ふーと一息ついたら
ドアからまた外に飛んでいった
ガタンガタン
電車は走り出す
車窓に春が流れていく
たまらなく心地いい