大きなテレビを見ていた。
デイルームの向かいには
テレビカードで電話ができる
その電話の前に 白髪の痩せた女性が
「検査結果がでました。大きくなりすぎて
手術は出来ないと主治医に言われました。」
続けて
「後、2ヶ月の命だそうです。
お正月、迎えれるかわからない」
その女性は、なんだかとても冷静な口調で
電話をしていた。
テレビを見ながら ほとんどそっちに
意識は集中しているワタシ
「こんなドラマみたいな展開 まさか自分の身におこるなんてね~」
「なんだか、不思議なくらいに気分は落ち着いているのよ」
「病院にも、後何日もおいてもらえないから、帰るわ」
今、読み始めた本が、
今日が人生最後の日だと思って生きなさい
ホスピスの医師のお話
ちょっとリアルタイム過ぎて びっくりした
その白髪の女性が電話を終えて 居なくなってすぐ
デイルームに 車椅子の体格のいい 声のデカイおじさんと
ちょっとハゲかかったちいさな松葉杖のおじさんと奥さんらしき二人連れが
やって来て 向かい合って座り話を始めた
車椅子のおじさん 「いきなり、血が吹き出して それがとまらなくなって
人食いバクテリアの仕業だと❗」
そのまま放置していたら2日で死ぬって言われて、
緊急オペしてもらったら 今生きてるんだぜ
左足膝下壊死
こんな、会話がすぐそこに転がっているこの場所
病院のリアル